5.さあ書き始めよう

原稿用紙に書く

原稿用紙の使い方

  1. 1行目にタイトルを書きます。
  2. 2行目の下の方に学年と名前を書きます。
  3. 3行目に何も書かずに一行空けます。
  4. 4行目の一マス目を空け、2マス目から本文を書き出します。

文体は必ず統一しよう

日本語の文章には文末が「です、ます」で終わる敬体と、「だ、である」で終わる常体とがあります。
このWebサイトは見出しを除き、敬体で書いています。
感想文でどちらを使用するべきかのルールはありません。
それぞれに特徴がありますし、いつも自分が作文などで書いている方を使うのが良いと思います。
いずれを使用する際にも、これらを混在させてはいけません。
  • 敬体—-丁寧な言い回しで、読み手に話し掛けるような雰囲気の文章が書けます。
  • 常体—-感想を書く上での意志の強さが感じられます。

過去形にこだわらない

本に書かれていることは全て(未来小説でも、既にその事象が起きていれば)過去のものです。
このため、「○○した」と表現が増えてしまいます。
そればっかりの繰り返しでは文章が単調になってしまいます。過去に起きたことながら、それを現在形で書けば、文章にもメリハリが出て、リズム感も良くなります。
 例)「そのとき、男がやってきた」⇒「そのとき、男がやってくる」


引用のルール

本の一部を自分の文章に書き写すことを「引用」と言います。
感想文に限らず、引用はその必然性がある部分に限って行うべきです。
感想文の場合は感想を書くために、その状況を説明するために引用することは良いですが、何の感想もなく、あらすじを説明するために引用することはあまり意味がありません。

引用する場合は、そこが引用箇所が分かるように、「」(鍵括弧)でくくります。


書き上がったら

声に出して読んでみよう

書き上がった感想文は黙読ではなく、必ず声を出して読んでみましょう。
大きな声で読む必要はありません。
自分の耳で聞こえる程度で良いです。
実際に耳で聞いてみると、読点「、」が自然に入っているか、変な言い回しになっていないか?、主語が抜けていないか?、が分かるはずです。

できれば1度ではなく、2度は声に出して読みたいものです。


主語が抜けていないか?

自分の気持ちが高揚し、熱中して文章を書いていると、文法的に変な文になったりしてしまいます。
しかし、最初はあまりこのようなことは気にせず、思いの丈をまずは書き出していきましょう。

その後、下書きをまとめる段階で、文章のおかしなところをチェックしていきます。
比較的多く、見逃しがちな間違いの1つが、主語の欠落です。
「僕(わたし)は」なのか、「主人公(登場人物)は」なのか、それとも「著者は」なのか、抜けている部分がないのか、必ず確認して下さい。


記念にコピーを取っておこう

せっかく完成した感想文です。いずれ先生から戻ってくるのでしょうが、提出前にコピーを取っておきましょう。また、下書きに使用したメモ類も捨てずに取っておきましょう。

読書感想文の宿題はおそらくまた来年もあなたに襲いかかることでしょう。
そんなときに、今年書き上げたこと、しかもそのやり方を学んで、効率的に書き上げる技術を身につけたことは、今後必ず自信となります。
その自信の裏付けであるアイテムとして、感想文のコピーやメモ類は保管しておいて下さい。